夏休みの観察日記・思い出日記の準備は大丈夫ですか?
学校から課される日記には、観察日記、思い出日記、体験日記など、色んな種類があります。でも、実際に書こうとすると、どうやって書いたらいいのか悩みませんか?
ここでは、それぞれの分野についてわかりやすく説明し、書くときに注意したいポイントを具体例と共に紹介します。
夏休み・観察日記の書き方

1. 何を観察するか決めよう
まず最初に。観察日記を書くためには、まず何を観察するか決めなければなりません。
本当に何でもいいのですが、決めかねている子どもにアドバイスをするならこう言います。

成長するものを観察しよう!
成長とは、少しずつ大きくなったり変化したりすることです。
種から植える植物などは、観察すると成長の様子がよく分かります。でも、ペットの成長はどうでしょうか?
観察しようにも、その成長はゆっくりすぎて、夏休みの間にどれくらい成長したのか気がつきにくいかもしれません。
ひまわり、トマト、朝顔、キュウリ、ペチュニア、バジル、ミント、オクラ、ホウセンカ、リーフレタスなど
アゲハチョウの幼虫、カブトムシ、カマキリ、セミ、ミミズ、ザリガニ、メダカ、カタツムリ、アリ、バッタなど
これらは、夏の間に大きく変化する植物や生き物です。
逆に、夏休みという短期間に変化しないようなら、観察対象としては不向きとも言えるでしょう。
2. 観察のポイント
観察する際に注意したいポイントはたくさんあります。
「どんな形(大きさ)をしているのか」
形を伝えるときは、「相手はそれを見たことない」と思って説明するようにしましょう。実際に長さを計って紹介するのもいいですね。イラストを描くことも効果的です。
また、どの辺がどう変わったのかを表でまとめるのもおすすめです。
「色は何色か」(写真やイラストの活用)
これも形と同じように、「相手はそれを見たことがない」と思って細かく表現しましょう。
「動きはどうか」
動くものなら、動き方を観察するのもいいですね。
「それは規則正しいのか」
「ある条件を受けて動くのか」
「その動きは、どんなものに例えることができるか」
これらのことを伝えると、観察日記はよりわかりやすいものとなります。
3. 5W1Hを使って書こう
5W1Hの情報も、わかりやすい観察日記には大切な要素です。
「誰が(Who)」
「いつ(When)」
「どこで(Where)」
「何を(What)」
「なぜ(Why)」
「どうやって(How)」
文章の冒頭にこれらの情報が入ると、読者には「あぁ、こういう設定で話がすすむのだな」ということがわかりやすくなります。
4.五感で感じたことを書こう
五感とは、「味覚」「聴覚」「視覚」「嗅覚」「触覚」のことですね。子どもの感性がもっとも刺激される部分だと思ってください。
子どもさんに質問するなら……
・どんな味かな?
・どんな音(鳴き声)かな?
・どんな形をしているかな?
・どんな匂いがしたかな?
・どんな手触りだった?
これらの質問に対する答えが、子どもさんの発見になります。子供らしいアイデアや語彙を引き出すことで、文章の精度はあがり、より完成度の高い観察日記を書くことができます、

丸くて、足が6本もあったの。赤い色だったわ。触ってないけど、体はツルツルしているかんじだったかな。
上の質問で、言葉が見つからないようなら、あえて子どもさんの想定の範囲外だと思うような質問をしてみましょう。

もしかして、教科書くらいの大きさだった!?
子どもさんは、最初びっくりします。そして得意げに「違うよぉ。もっと小さかったよぉ〜。これくらい」と説明しようとします。その言葉が観察日記にとっては大事なのです。
5.オノマトペで文章に動きを加える
オノマトペは、状態や情景を細かく伝えることのできる擬音語や擬態語の総称です。
「雨がしとしと降っている」「コロコロと転がった」
6.日記の具体例:庭のバッタを観察した場合
具体的な例と一緒に見てみましょう。
①今日は庭でバッタを見つけました。②バッタは緑色で、細長い体をしています(何を)。③朝の9時ごろ、バッタは草の上でじっとしていました(いつ、どこで、何を)。④近づくと、バッタは大きく跳ねて逃げました(どうやって)。
①文章のテーマ
自分がバッタを見つけたのだろうなということは何となく想像できますが、「僕」や「私」などの言葉を付け加えてもいいですね。
②バッタの見た目(姿)
見た目を説明するだけで、文章はより生き生きとしてきます。色や大きさなど細かく伝えましょう。また、「○○みたいな色(形)の~」と比較してもいいですね。
さらに、「トゲトゲした足で〜」や「背中には細長い羽があった」などの言葉を付け加えると更に説明は細かくなってきます。
③バッタを見つけた状況
1日の中で、「いつ」見つけたのか、「どこ」で見つけたのかついて細かく書きます。「何をしていたときに見つけた」なども書き足すと、更に読者は状況を理解しやすくなります。
④その後
「どうやって」と決められると、説明する方も書く方も迷ってしまいますよね。私は「それがその後どうなったのか」について書くようにすればいいと思います。
また、「なぜバッタを見つけることになったのか」や「バッタに関する感情(好き嫌いなど)」「バッタの思い出」なども合わせて書くようにすると、個性的な文章へと変化します。
一般的に、日記やお話を書く場合、登場した人や物が最終的にどうなったかを書かなければ、話が完結しません。必ず、結末や結論を意識して書くようにしましょう。
思い出日記

もしも、旅行などの思い出を書く時は、このような点に注意してみて下さい。
1. 特別な思い出を選ぼう
夏休みにはたくさんの楽しい出来事がありますよね。
その中から特に印象に残った思い出(場面)を選びましょう。
2. 時系列を意識して書こう
出来事を起こった順番に書くと、読みやすくなります。ここが、まさに思考を鍛える場面ですね。
起こった特別な出来事が起こるきっかけや直前の様子から書きましょう。
3. 感情を込めて書こう
「その出来事をどう感じたか」という自分の感情(気持ち)も書き出すと、より生き生きとした文章になります。そして、読者はそういう文章を読みたいと思っています。
また、工夫した点や、苦労したことなどを細かく書くこともおすすめです。
4. 日記の具体例:家族で海に行った日の思い出の場合
①今日は家族と一緒に海に行きました。②朝早く起きて、お弁当を作り、海に行きました。③海は青くてとてもきれいで、私はすぐに泳ぎに行きました。④最初、水を触ったときは「ぬるいかな?」と思ったけど、少し深いところまで行くと、足元の水はひんやりしていました。冷たい水は、怖い映画を思い出したので泳ぐのはやめました。⑤その後、みんなで砂の城を作って、一緒にお弁当を食べました。私はとてもお腹が空いていたので、おにぎりを4個も食べました。⑥みんなで作った砂のお城を見ながら食べるおにぎりは、とても美味しかったです。
①もっと言いたいもの……テーマ!
まず、この文章が何について書かれたものか説明するためにも、ズバッとテーマから書き始める方法もあります。
この書き出しはとても大切です。「テーマ書くなんて、おもしろくない!」という人はこちらも参考にしてみて下さい。
1.自分の声から書き始める。<例>「あいたっ!」
2.他人の声から書く。<例>「ゆうくーん!おきなさーい」
3.音から書く。<例>「ピンポーン!」「ガチャン!」
4.自分の意見から書く。<例>「私がチョコが好きですが、最もおいしいと思うのは==です。」
5.疑問や発見から書く。<例>「どうして雪が汚いと言われるのだろうか。」
6.例え話から書く。<例>「例えば、今日夜更かししたとします。」
7.繰り返しから書く。<例>「食べた、食べた、食べまくった!」
8.告白から書く。<例>「実は、みんなに内緒にしていましたが、僕はぬいぐるみが無いと寝られません。」
9.物語っぽく書く。<例>「草木も眠る丑三つ時、突然僕は飛び起きた。ところが」
10.悩みから書く。<例>「昔から僕は、泳げるようになりたかったんです。なぜなら…」
11.会話から書く。<例>『「ゆーくん?お菓子を買うお金は、バッグのここに入れるからね?」とお母さんが言った。でも僕は「うん」と答えたのに、お母さんの指先をちゃんと見ていなかった。』
②楽しみのためにしたこと(準備)
書きたいテーマが起こる前にしたことを書くことは大切です。
特に「何を作って、何を持って、何時頃行動し始めたのか」などを書くことで、文章はより伝わりやすくなりますね。
③嬉しすぎて思わずしてしまったこと
おそらく、海についても「まず、シートを敷いて……」などと、作業があるかと思います。でも、「そんなことはどうでもいい!」と、思わずやってしまったことは絶対に書きましょう。
これらを書くことで、どれだけ嬉しかったかが、読者によく伝わる文章になります。
④細かい描写やそのとき思ったこと
細かい描写は、前にも説明した「五感」を使うことで簡単に書き表すことができます。
触った感じの違いを観察し、その時思ったことを細かく書くようにしましょう。
⑤登場した人や物の流れ
海へは家族と行きました。だから、その家族と海で何をしたのかを書かなければなりません。
また、泳ごうかと思ったけれどやめたのなら、他にみんなと何をして過ごしたのかも知りたいところです。
さらに、お弁当を持っていったと書いてあるので、お弁当を食べたことについても少しは触れておきたいところです。
⑥「楽しかったです」以外の感想で締めくくる
文章の最後が「楽しかったです」で終わる文章ほど、つまらないものはありません。
でも、実際に話すと「楽しかった」という感想しか返ってこないでしょう。
「どこが」「なにが」「どうしたから」と質問を繰り返し、違った言葉を一緒にさぐりましょう。
基本的に子どもは言葉を知っているようで知りません。感情や状況に合った言葉が出てこないのは当たり前だと思って、叱らないようにしましょう。
まとめ
思い出日記も観察日記も、子どもの感性と思考を養うためには大変有効な活動です。
「何を見て、どう感じたのか」「どのような順番で起こったのか」
これらを常に意識することで、わかりやすい文章を書くことは簡単になってきます。
しかし、小学校の間は、子どもさんの力だけで書くことは難しいでしょう。そこで、大人の出番です!
文章を書くときに、大人が効果的な質問をすると、子どもはどのような順番で考えるのかわかるようになります。
そして「何が必要な情報なのか」がわかるようになってきます。
日記は、これらが自分の力で定められるようになるための訓練だと思って、一緒に頑張ってみてください。
そうすることで、感性と思考は鍛えられ、将来はAIにも的確な指示を出せる側の人間になってくれますよ!





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