子供の文章力アップ術:簡単で効果的なテクニック7選

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学習

小学生の日記や作文の「文章力」をアップために、簡単で効果的なテクニックを5つご紹介します。

子どもの文章力って簡単に伸びそうな気になりませんよね。そして放って置いて伸びるというものでもありません。

でも、私は国語の先生じゃないし、そんなところまで教えることはできないわ。

以前の私もそう思ってました。

私の子どもたちは、英語皆無の状態で現地校に入学しました。特に上の息子がキンダーに入った時などはハードランディングだったような気がします。

 ・先生の言うことが分からないから指示に従えない。

 ・友達が笑ってくれると嬉しいから、常に「お調子者」的行動を見せる。

 ・静かにしていられない。

 

そんな調子だったので、学年が上がり、友人達と英語で雑談をしているだけで満足していました。

しかしあるとき、担任の先生が仰ったのです。 

 

私は、彼がきちんと話を理解しているかどうかが分からない

 

私はそれまで、字をきれいに書くこと、読めることに焦点を当てて自宅学習をさせていました。しかし、既に子どもの学齢は「内容の理解」にまで及んでおり、それが出来ているかどうかが担任には分からないと言われたのです。

つまり日本でも一時期騒がれた「読解力」の問題だったのです。

ドッカイリョク・・・どっかいりょく・・・読解力

ちょっと目の前が真っ暗になりましたが、そこから私の文章力研究が始まりました。

この記事は、子どもたちの文章力を観察する中で気がついた、「書かせっぱなしで伸びるわけ無い」と思った点や、改善するポイントについてご紹介します。

  

子どもの文章力が伸びない原因

実際に子どもが書くことに迷っているときは、どんな時でしょう。

 

私が子どもの文章を観察する中で私が感じた「書き始められない原因」を4つにまとめてみました。 

子どもが文章を書き始められない原因

①思いついた場面のどこを、どのように切り取っていいかわからない

②書き始める順番(何から説明して良いか)がわからない

③言いたいことがありすぎて、どれを選ぶべきか迷っている

④わからないところもわからないから伝えられない

 

まず、子どもはなかなかテーマまでたどり着くことすらできません。そして、テーマまで誘導できたとしてもどうやって書けば良いのか分かりません。そして、分からないところを質問しようとしても上手く言葉にならないのです。

こうして全部ごちゃまぜになっているので、自分でも何がなんだか分からなくなっているのです。

これはおそらく言語の問題ではありません。しかし親としても何かアドバイスをしなければ作業が終わることはありません。

そこで、子どもの文章力アップに役立つ要素はないか、調べてみました。これらをヒントとして伝えるだけでも、文章力はずいぶんとアップしてくるはずですよ。

 

そもそも、なぜ文章力が必要なのか

もしも、子ども時代が大人になるための修行期間なら・・・

今、子どもが文章力を身につけなければいけない理由も見えてくるかもしれません。

まずは、大人にとってどのような場面で文章力が必要なのでしょう。

例えば、私はこのような場面で必要だなと感じます。

私が、「文章力が欲しい!」と思う場面

・テーマからそれずに長文を書くとき。

・長文から、テーマや筆者の言いたいことを簡潔に抜き取るとき。

・AIにプロンプトを書くとき。

みなさんは、どうですか?

実は、この3つはほとんど同じ事を言っています。

その文章で伝えたい「テーマ」が決まっていないのです。

伝えたいのはテーマ

「1つの作文(日記)、1テーマ」

これは、記事ライティングの基本です。

このルールの守られていない文章を書くから「文章力が低い」という評価になり、そういう文章だから「テーマが読み取れない(言っている意味がわからない)」し、そもそもそこが理解し切れていないから「明確な指示がAIにできない」ということなのです。

文章力をアップさせるテクニック

ここからは、文章を書く上で役立つストーリーのポイントをご紹介します。

 

①5W1H情報

5W1Hは、有名ですよね。次の6つの情報です。昔話「桃太郎」を想像するとよく分かるかと思います。

When(いつ)Where(どこで)What(何を)Who(誰が)Why(なぜ)How(どのように)

「そんなことにこだわるといい文章は書けない!」と言う人もいます。私もそう書かれた記事は読んだことがあります。

しかし、ビジネスでも物語でも、これらの情報は必須情報です。

なぜなら、

いきなりこんな男の子が出てきたら、さすがに読者も「ちょっと待って!」となるからです。

文章は、そもそもいつ・誰が読むか分からないことを前提として書くべきなのです。

誰が書いたのか、いつの出来事なのか、どこで何が起こったのかなどはハッキリ書きましょう。そうすることで、読み手は出来事の一部始終を理解することができるので、文章力はアップして見えます。

 

②事実の流れ(時系列)を意識

昔話「桃太郎」なら、まず桃太郎を育てるおじいさんとおばあさんの日常を紹介するところから始まっていますよね?

日記や作文では、出来事が起こった順番に書くことが大切です。読者が出来事の流れを追いやすくするためです。

その時は、「何がきっかけで、そうなったのか」という部分を意識すると、読者はさらに読みやすくなりますよ。読者が出来事の終始をイメージできると、文章力がグーンとアップしたように感じますよ!

 

③ 文章力をアップさせる感情表現

ロバート・プルチックによると、感情は「8つ」に分けられるようです。

喜び、信頼、恐れ、驚き、悲しみ、嫌悪、怒り、期待(予期)

これらの気持ち(感情)を文章中で紹介するだけで、文章力は確実にアップします。なぜなら、読者はキャラクターや登場人物に共感しやすくなるからです。

 

④描かれていない登場人物の気持ちを想像する

例えば、昔話「桃太郎」では桃太郎の言葉は紹介されていません。しかし、もしも想像して書くとすればこのようになるかもしれません。

(桃太郎の言葉・想像)

今日も、村は鬼達に襲われれて、野菜や米を持っていかれた。でも、みんな仕方ないと諦めていた。

村の名主様に「なぜ、鬼と戦わないんだ!」と言ったら、黙って遠くを見ていた。

僕は腹が立ってしょうがなかったので、自分が鬼と戦うしかないと決めたのです。

野菜や米を持っていかれた「事実」と一緒に、みんなの諦めの気持ちを紹介しています。また、桃太郎は「なぜ戦わないんだ!」と言ったのに対し、大人は黙って遠くを見ているという様子を紹介することで言葉では言い表せない空しさや弱さを読者に想像させています。さらに、桃太郎が鬼と戦うことになったのは、「負けっぱなしで悔しい」という強い思いからだということもわかります。

桃太郎はニコニコ笑いながら鬼退治に行ったと思いますか? 桃太郎の気持ちがわからない絵本だけでは「桃太郎の気持ち」は、よく分かりません。

一方で、鬼のセリフや気持ちがあまり書かれていないと「鬼」は悪いから倒されて当然だという気持ちになるかもしれません。しかし、鬼の辛くて悲しい気持ちが書かれていたらどうでしょうか。鬼に共感する人も現れてくるかもしれません。

このように言葉を付け加えると、これまで知っていた桃太郎がまた違った見え方をしてきます。

このように桃太郎側と鬼側の気持ちをもっと掘り下げて多様性を加えたものが「鬼滅の刃」になります。漫画の中では、鬼ヶ島の鬼のように簡単には片付けられない魅力を持った鬼が描かれていたとは思いませんか?それは画力だけではなく、読者が鬼の気持ちを知ったから認識が変わったのです。

この感情を表す言葉については、大人ですら知っているのに使えていないのが現状です。そうなると子どもの場合なおさら文章の中で使う事は困難になる可能性があるので、意識して調べてみてください。

 

作文・読書感想文などの文章表現に役立つ、小学生のための類語辞典です。

 

⑤ クライマックスを決める

ストーリーの中で最も重要な瞬間や転機をクライマックスと呼びます。それは、書き手がもっとも伝えたい「おもしろかった部分」かもしれません。クライマックスを設定することで、文章力は格段にアップしますよ。

その中でも、「これが、こうなった」という話の最も伝えたい部分を短い言葉で決めることが重要です。

例えばこんな感じです。

日曜日、おじいちゃんの家に行きました。その日はとても暑かったので、みんなでアイスを買いに行くことになりました。その帰り道、アイスクリームを両手に持って歩いていたら転んでしまいました。でも、なんと! 両肘をついてアイスが落ちないように守ったのです。 転んでも守ったアイスクリームはちょっとしょっぱい味がしました。

これは、私の妹の子供の頃に実際あった話です。特に「両肘をついて」という部分がもっともおもしろく、妹の「どうしてもこのアイスを食べるんだ!」という強い意志がわかる部分です。私は、この「何としてでも・・・」という妹のアイスへの執念がおもしろくて、忘れられない家族のエピソードです。

クライマックスを作るためには、映画のように何気ない平穏な状態から紹介するのも忘れないようにしましょうね。

 

⑥ 印象的だったセリフは場面説明とセットで紹介

セリフはキャラクターや登場人物の会話を表す重要な要素です。

ここでのポイントは、キャラクターや登場人物の発した言葉や思ったことを「その前の言動やきっかけ」と一緒に書くことです。

登場人物のセリフは、その人の心の状態を直接表すものです。「俺は、海賊王になる」だけを書くのでは無く、その前の場面とセットで紹介しましょう。

「仲間が自分の命をかけてまで守ってくれたこの命。無駄にはしない! 俺は、絶対、海賊王になる 」

緊迫した場面と一緒にセリフを書くと、その人物の気持ちがとてもよく伝わってきます。また、どのような会話を交わしていたかもよく分かるので、読者は登場人物になったような気持ちで読み進めることが出来ます。

 

⑦ 大切な言葉なら、引用

大切な言葉や格言は、引用で紹介しましょう。

「努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです。」

イチローの名言から学ぶビジネスマインド|努力と挑戦の大切さを知る より

引用は、一言一句変わらない形で紹介するものです。そこには、発言者だけで無く、紹介者への敬意も含まれているので必ず守りましょう。

文章力をアップするための簡単で効果的なテクニック7選・まとめ

単なる日記を書くだけなら、事実のら列でも大丈夫です。でも、どうせ日記を書くなら文章力をアップさせること意識してみませんか? そう思ったのが、この記事です。

ポイント

・5W1H情報と時系列を意識する

・登場人物の感情を伝える

・話のクライマックスはズバッと簡潔に伝える

・印象的だった言葉は場面説明とセットで紹介する

・大切な言葉は引用する

 

これらを文章中に盛り込むことで、文章はグッと魅力がアップするでしょう。ぜひお試し下さい。

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