「子どもの文章力を伸ばしたい。」
そう思って日記を書かせても、
「今日は楽しかった。」
「特にありません。」
で終わってしまった経験はありませんか?
実は、文章力は毎日たくさん書くことよりも、「どんな質問をするか」で大きく変わります。
この記事では、
- なぜ日記が文章力につながるのか
- 子どもが書きやすくなる声かけ
- 無理なく続けるコツ
を、学校現場での経験と子育ての実体験を交えながら紹介します。
どうして「日記」が文章力アップにつながるの?
多くの人が、日記を書く前に「なんで日記なんか・・・」と思うようです。
しかし日記を書くことは、子どもたちの成長を大きく後押し、文章力をアップさせる素晴らしい習慣です。
そこで、日記を書くことが子どもの文章力にどう影響するのか調べてみました。
子どもにとって日記は「書く練習」であり、「考える練習」
思考力が身につく「振り返り」
日記を書くことは、ただ「書く練習」になるだけではありません。「今日はどんなことがあったっけ?」と一日を振り返ることで、子どもは“考える力”も少しずつ育てていきます。
たとえば、「給食でカレーが出て嬉しかった」と書くだけでも、「なんで嬉しかったんだろう?」「ほかに楽しかったことは?」と、気持ちや出来事を順序立てて思い出そうとしますよね?これが“思考の整理”につながっていきます。
完璧な文章じゃなくていいんです。
「なんとなくこうだったな〜」という気持ちを言葉にすることが、考える力の第一歩になります。
毎日感じたことや考えたこと、事件が起こった順番を言葉にすることで、自然と語彙力や表現力が豊かになり、将来、作文やレポートを書く際にも役立ちます。
日記で養う、「気持ちを表す」力
「日記」というと、「文法」や「漢字」が気になる人も多いかもしれませんが、思考力や表現力を養う上でも効果があります。
たとえば、「先生がほめてくれてうれしかった」だけでなく、「ほめられたとき、胸がポカポカした」なんて書けたら、それは立派な表現力です。
ちょっとした気持ちを言葉にすることで、読む人の心に届く文章になります。日記は、その“気持ちを表す力”を、毎日の中で無理なく育ててくれるやさしいトレーニングなのです。
もし、感情に気がつけないと・・・・・・
もしも、自分や他人の感情に気がつかないと、それはもう文章力以前の問題になります。
・イライラしても、原因がわからないので、解決方法がわからない。
・相手の気持ちに共感できないので、なぜそんな態度を取るのかわからない。
自分のイライラの元がわからず、人や物にあたって解消しようとするかもしれません。
また、自分が何を言ったから相手が離れていったのかに気がつけないので、どんどん仲間から孤立してしまいかもしれません。
日記を書くなら一冊あると便利
感情を表す言葉としては知っていても、実際に使えなければ「語彙力が増えた」とは言えません。
また、知らない言葉は「ない」のと同じです。
では、どうやって「ないものをあるもの」にするのでしょうか?
そんなときに便利なのが類義語辞典です。
類義語辞典はテーマごとにいろいろな表現方法がまとめられているので、意味を読みながら自分のイメージと比較することができます。
同じような意味でもたくさんある類義をの存在を知ることで、言葉の幅広だけでなく、感情の幅や種類にも目を向けることが可能となります。
このように、日記をしっかり書くことに目を向ければ、子どもたちの文章力だけでなく、思考力、表現力、心の健康など、多岐にわたる成長を促す素晴らしいツールとなるのです。

日記の効果は、ハッキリ言って絶大です!
日記を続けるコツとアイデア
文章力の前に・・・日記を毎日続けることは、簡単そうで実は難しいものですよね。
さらにやる気のない子どもに継続させようとすることは至難の業とも言えます。
ここからは、ちょっとした工夫で『無理なく続けられるようになるアイデアをお伝えします。
毎日続けるコツ
①カレンダーに記入する
毎日日記を書いたところにチェックを入れることで、視覚から達成感を味わえ、モチベーションがアップします。
②スモールステップで始める(目標を細かく設定)
いきなり長文を書くのではなく、今日あった一日の出来事を箇条書きにするなど、少しずつ量を増やしていくのも作戦です。
③テーマを決めて書く
例えば、旅行に行った際は旅行記、読んだ本の感想をまとめるなど、テーマを決めることで、書く内容が自然と決まり、書くのが楽しくなります。
④写真やイラストを使う
その日の出来事を写真に収めて日記に貼ったり、絵心のある子はイラストを描いたりすることで、日記がより一層思い出深いものになります。旅先でもらってきたパンフレットもいいですね!

これらのアイデアを参考に、自分だけのオリジナルな日記作りを楽しんでみてください。
日記の書き方
そう言われても、いざ日記を書こうとすると、なかなか大変です。
そこで、年齢を大きくステージに分けて、どんな不安があるか調べてみました。
年齢別、日記に対する不安
まず、「子どもが思考や感情の表現が苦手だと感じる年頃」について調べてみました。
| 小学校低学年から中学校低学年:【自分自身の思考や感情を言葉にすることが苦手】 |
| 中学生から高校生:【自分自身の思考や感情を言葉にすることが上手になり、自己表現の手段として日記を活用することができる】 |
| 大学生以上 大学生以上:【自己探求や将来への不安など、より深い思考ができる】 |
前述の尾木先生が仰られてる国語力とは、正解が出るテストのようなものではありません。その世界にばかりとらわれていると、本当の国語力も心の知能指数も上がりません。
そうすると、学齢が若いほどつまづきやすくなるのです。
一方で、大人が「子どもの勉強を見てあげよう!」と意気込む年齢は、おそらく子どもが小学生の間でしょうか。
相手が中学生ともなると、勉強も難しくなり、「塾で勉強するから」と言って、親の入り込む余地はなくなってくると思います。
私は、子どもが小さい小学生の頃にしっかりと習慣づけする事をオススメします。
文章力をのばす書き方のヒントとテンプレート

誰でも知っている事かも知れませんが、日記には決まった形式はありません。
だからといって「自由に書きなさい」と言って書けるものでもありません。
それなのに、学校の先生も含め、大人の声かけは「自由に書きなさい」という場面が多いような気がします。
自由に書くには、相手がまだ幼すぎ、
そして、相手は圧倒的に文章に対する知識が不足しているのです。
だから、最低限の資料やテンプレートを用意してみるのはどうでしょうか。
日記とセットで準備しておくと便利な資料とテンプレート
・ひらがな、カタカナカード ・学年別の漢字カード ・8つの感情カード ・日記のレイアウト画像 ・5W1H ・簡単な文章構成レイアウト ・オノマトペ表
これらをぼんやりと眺めながら「今日は何について書く~?」と親子で相談するのです。
このとき、親はいろんな質問ができると思います。
①何があった?
②どう感じた?
③なぜそう思った?
④明日はどうしたい?
良いコミュニケーションの時間になりますよ!
親がインタビュアーになってみる
次に、子どもが日記のテーマについて悩んでいるときに、大人ができる質問についてご紹介します。
- 詳しく話してみてね。
- なぜそう思ったの?
- どうしてそうなったの?
- それはどういう意味なの?
- それはどう感じたの?
- もう少し具体的に話してみて。
- どうすれば良かったと思う?
- それに対して、どう感じた?
- 他にも何か思い浮かんだことはある?
- これからどうしたいと思う?

ポイントは、インタビューをするかのごとく、相手から自由な発想を引き出すことに集中するのです。
ふざけても大丈夫!絶対に怒ったり、強制したりすることなく、自由なテーマ設定を一緒に考えてあげましょう。会話の中でおもしろい言葉や表現が見つかったら、すかさずそれをすくいとるのです。
日記のテーマが決まったら
これらの質問は、書こうと思うテーマ(話の本質)からブレない説明(描写)に役立ちます。
イメージするとこういう感じ。
日記の構成例「釣り堀の店長は疲れた」
これは、ある日の息子の日記のテーマです。
簡単に思いつく感想(1文)を最初に書いて、テーマとしました。
ある日、息子は、イベントで「紙で作った魚を釣る」釣り堀の店長を体験しました。
その日記の、基本となる感情は「嫌悪」の中から【疲れて嫌だった】を選んだようです。
①自分が釣り堀の店長をすることになった背景について説明
②なぜ疲れたのか
③助けてくれた人は「バイトリーダーの○○ちゃん」(と呼んで紹介)
④「バイトリーダーの○○ちゃん」とやったこと
⑤それでもずっと話を聞いてくれないお客さん(小さな子ども)と、糸の絡まった釣り竿を直す作業ばかりで・・・・・・【疲れた】
私は、この「バイトリーダーの○○ちゃん」が特に気に入ったので、そこへ話がつながるように書くことが出来ないか、息子に質問をしました。
文章力をのばすためには、添削より大事なこと

子どもがまだ小さいうちは、文法的な間違いなどチェックするところは山のようにあります。
それに、そもそも日記は添削するようなものではありません。

そんなことで文章力なんてつくのかな・・・・?
そう思う人もいるかもしれません。
でも、大事なことは、「文章を書く上での基礎的なルールやテクニックを教えること」だけではありません。
それは、細かな構成まで一緒に考えて、後はまかせてみるというのも大事な過程と思います。
絶対にさけたいのは……指摘しすぎないこと
この場合、親は新聞の校正者ではありません。子どもと良好な関係で日記を書いていこうと思っているサポーターです。
だから、絶対に間違いを指摘しすぎないようにしなければなりません。
時には、一緒に「よし、辞書(ネット)で確認してみよう!」と提案してみるのはどうでしょう。
たまには、一緒にYouTubeを見てみたらおもしろいかも知れませんよ。
そして、「親だから何でも知っている」という仮面は、初期の段階で脱ぎ去っていたほうがあとあと楽です。
ちょっと不安な言葉の使い方は、「う~ん、お母さんも怪しいから確認してみよう」と、確認の仕方を教えてあげるのも一つの方法です。
類義語辞典もおすすめです!

ここでのポイントは、「知らないこと」よりも「知らないことを調べること」です。
知らないからと言って、相手を馬鹿にしていてはいけません。また、そういう態度を許してはいけません。
まずは、「大人でも知らないことはある」と認めて手本を示すことが大事です。
読ませてもらったら、感想を伝える!
基本的に、子どもたちは日記を書くことに対して「やらされている」と感じています。
その気持ちを払拭するためには、「書いてくれてありがとう」という気持ちを伝えることと、感想を伝える事だと思っています。
だから大人も、数行でもいいので、前向きで子どもたちがわくわくするような感想を書いてあげましょう。
そうするだけで、私の子どもたちも「お母さんは何を書いてくれたかな・・・」と興味を持つようになります。
子どもが「書くことを嫌がった」ときの裏技
もしも、子どもに書くことを嫌がった時は、こんな方法もあります。
前回「こうした方が良いよ」などとコメントした部分を探す
前回添削した部分は、大人も忘れているかも知れません。それでもいいのです。
①まずは、子どもより先にノートを開く。
②そして「この前はどこを直すって話をしたっけ?」と忘れているふりをして確認する。
③「この時はココができてなかったんだけど、1週間後はできていたのよ」に当てはまる部分を探す。
こうすることで「あぁ、そうか」と本人も思い出すことができます。
できていたポイントは何でも構いません。漢字でも平仮名の書き方の丁寧さでもかまいません。
何でも良いから、最大限の集中力で「褒めポイント」を探すのです!
「子どもの文章力をのばすための具体的な日記の書き方」最後に
日記を毎日書いていると、いろんな発見があります。
それと同時に、確実に文章力は改善されている手応えを感じます。
特に私の息子は毎回、その時の「感情」を決めてから、書き始めるようになりました。
感情に意識をむける習慣がついてきたのです。そうすると、こちらも読んでいて楽しくなってきました。
ウチの娘はまだ1年生で、すぐに気分が変わってしまうので、親としては忍耐の時期です。
でも、日記を続けていると、子どもは少しずつ自分の感情に目を向けながら書けるようになります。
そして親も、子どもが何を見て、どう感じたのかを知ることができます。
日記は、文章力だけでなく、親子の心をつなぐ時間にもなるのです。






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