海外移住には、語学以外に必要だった「物」以外のものが存在することを事前に知っておくと、気持ちに余裕が生まれます!というお話。

インターネットには、持っていくといい「物」はよくでてくるけど、「物」以外のものってなに?
生活をし始めたら思い出すのは日本の便利な「物」ですが、それ以上に、生活をメンタルから支える大事なものがあったんです。

私は、カナダ・BCの田舎町に家族で住んでいます。メンタルが落ち込んだ時期もありました。でも、なんとか健康に暮らせているのは、いろんな「言語以外のスキル」のおかげだと今は思っています。今回は、そんな言語以外に必要なスキルについて体験談も交えてお伝えします。
第何期?海外移住ブーム
現在、海外移住・ワーホリを計画中の方は多いかもしれません。
最近はこんな番組までありますものね。
海外生活をテーマとした番組
憧れの地に家を買おう【BS-TBS】
みなさんのあこがれの地はどこでしょう?
また先日はこんな番組も話題になりました。
NHKクローズアップ現代
両番組に共通点・・・・お金?
まず、語学意外に大事なポイントは稼ぐにしろ、住むにしろ「お金」であることは間違いないかもしれません。
お気に入りの部屋や家を手に入れて、お気に入りの家具で飾ったとしても、一歩ドアの外に出ればそこは日本から何百キロも離れた外国。
でも、お金があったら幸せに暮らせると思いますか?
答えはNoです。いくらお金があっても、思ったように動くことが出来ないのが海外生活です。
そんな海外での生活は想像以上にメンタルに響いてきます。

私もそうでした。
夫も慣れない仕事に一生懸命の中では頼ることも出来ず、まだ小さな子どもと3人。本当に辛い日々もありました。
こればっかりは誰かが癒やしてくれるようなものではないので、自分で癒やす方法を知っておくことは大事な事でした。
語学以外に必要だった物以外のもの<メンタル編>
海外生活の中で、語学以外に自分のメンタルを支える10のこと
1.適当意識
2.自分の気持ちを最優先
3.何事もほどほどに
4.(日本語・現地語)で話せる仲間作り
5.よく寝る
6.お気に入りの場所をもつ
7.外に出る・運動する
8.くよくよしない
9.分からないことは、(会話の練習だと思って)聞く
10.語れる趣味をもつ
1.適当意識
「こうでなければ」という理想を捨てましょう!
案外、私たちは理想的な目標に縛られています。そしてその通りで無ければ、『あぁ~もうダメだー』と思ってしまいます。でも、大概の場合そんなことにはなりません。
例えば、誰かへの連絡・伝達やマナー等。
「あっ!失敗した!」等と思う必要は無いのです。相手はそれほど気にしていません。知らないことは「教えてくれてありがとう」くらいに受け取って、会話にでもつなげてしまうくらいの余裕を持ちましょう。
ただし、入国審査や警察官とのやりとりは、慎重にしなければ大変な事になりかねません。十分にお気を付け下さい。
2.自分の気持ちを最優先
現地のお友達は、国籍問わずあなたに何かをオススメしてくれます。それが必要ない物であればNoと言いましょう。
そうは言っても押さえるべきポイントもあります。
世界共通!お断りするときは「ありがとう、だけどね・・・」と続けると相手も気分を害しません。
そして、自分が気に入った物は値段ではありません。そのデザインや背景、気持ちです。そんな自分の気持ちを大事にして、堂々と自信を持って使い(飾り)ましょう。
居心地の良い空間作りは、誰のためでもありません。
3.何事もほどほどに
買いすぎ、食べ過ぎ等の経済的ダメージはメンタルにも響いてきます。
冒頭に、「お金があるからと言って幸せになるとは限らない」話をしましたが、お金の無さは地味にメンタルに響きます。
- お友達とカフェやレストランに行けない
- 不便な状況でも我慢しなければならない
- (子どもがいれば)習い事、休みの日の過ごし方に格差を感じる
こんな状況をポジティブにとらえることは想像以上に大変なので、お金は十分にあった方が安心できます。
4.(日本語・現地語)で話せる仲間作り
海外生活、一歩外に出るといろんな国の人がいます。もちろん日本人も。だれかれつかまえて「ねー!ちょっと聞いてよ~」と言える友達を持つことは、かなりのストレス発散になります。

そんなに簡単に友人なんてみつけられないよ!
そんな人は、その地域にある日系会館や移民のためのサービス施設でボランティアを申し込んでみたらどうでしょう?私はその両方をして、人脈を広げました。
歳の離れた人や、その組織の実力者(風な人)とお友達になるだけでもいろいろな人や仕事へつながるチャンスを紹介してくれます。まずは、自分を知ってもらうところから、誠実にお手伝いしてみてはいかがでしょう?
5.よく寝る
睡眠は、ご存じの通り大事です。「何時間以上の睡眠を・・・」そんな研究結果には惑わされずに、自分に必要な時間だけ眠るようにしましょう。
6.お気に入りの場所をもつ
「この景色を見れば、また頑張ってみようと思える」そんな場所を1つ以上持ちましょう。
それは自力で行けるところがベストです。なぜなら、そこへは自分の気分次第で行かないといけないので。たとえば…
- 初めてこの町に来たときに、現地の人と話した公園
- 初めて行った湖や山の頂上
- 初めて自分のことを認識してくれたカフェ
自分の努力の結果、何とかたどり着いた場所は一生の宝物です。
苦しいときも、悲しいときもそこに立って「よし、もう少し頑張ってみよう!」と思う場所は絶対にあなたの助けになるはずですよ。
7.外に出る・運動する
「人は、神に対して『健全なる身体に健全なる精神』が与えられるように祈るべきだ」とあります。 ~コトバンク・ローマの詩人ユウェナリス
健全なる体と精神がなければ、海外生活という荒波は乗り越えられません。自分で選んだ道であっても必ず「何で自分がこんな目に・・・」と思う場面が必ずあります。
それをきっかけに部屋に引きこもっていると、話す機会が無い、友達もできない、余計なことばかり考える、生活が不規則になる・・・まるで魔のスパイラルです。
一つ一つは些細なものでも、積み重なると、抜け出すことが困難になるほど奥深くまで沈み込んでしまいますよ。
8.くよくよしない
どんなに綿密な計画をたてても、上手くいかないことはあるし、差別にだって遭遇します。
そんな嫌な思いをしたときに使える呪文を用意しましょう。

呪文!?(なんだ。。。嘘くさいな)
私の場合は、嫌なことが頭から離れなくなったとき「Delet 消去 削除、Delet 消去 削除、、、」と繰り返します。(昔、何かのドラマで見た方法なのですが、思い出せません。)
「引き寄せの法則」という言葉を聞いたことがありますか?または、「成功したければ、先に誰かに話す」等といった言葉もそうです。
自分の成功を信じて、繰り返し誰かに話すことによって、自己暗示にも似た状態になり、その通りの状況になるものです。私の呪文も同じようなものです。どうしても考え込んでしまう最悪の結果や負のイメージ。そういう物を「これ以上考えないように自分に暗示をかける」のです。
お金もかからないので、まずはお試し下さい(笑)
9.分からないことは、(会話の練習だと思って)聞く
百聞は一見にしかず→100回調べるより、直接聞こう!
100回聞いたって分からないことも、1度見たらわかります。でも、海外の場合、Websiteを見ても分からないこともあります。Webから問い合わせてもつながらないし・・・・。そんな時ってイライラしますよね?
そんなことは日常茶飯事!イライラしても始まらないので、電話するか、直接お店に行きましょう。あなたの問題はあっさり解決します。会話の練習くらいに思って、出かけてみて下さい。
10.語れる趣味をもつ
スポーツや音楽など、何でも良いので1つは語れる趣味を持っておきましょう。
趣味は自分を癒やしてくれるだけで無く、他国の人と会話する時も良いきっかけになるのでとても便利です。
語学以外に必要だった物以外のもの<スキル編>
次に実際に役に立ったスキルについて紹介します。
1.料理
2.芸術、人に語れる趣味
3.DIY
4.日本文化、作法
1.料理
何でも自分で作ることが出来ることを忘れないで下さい。
日本で何気なく買っていたものは、昔、町の誰かが見よう見まねで作っていたようなものです。上手い下手はあっても出来ない物ではありません。
まずは検索してみて下さい!

私が作っているもの(昔は買ってた)。
納豆、めんつゆ、焼き肉のたれ、お好みソース
また、日々の食事は、日本で食べるようなものばかりです。そして、お寿司もケーキも作ります。買うと高いし、おいしくも無いので。
でも、そんなことだけでも、地域の移民サービスから「日本の料理教室をやって~!」と頼まれたりする機会も増えてきました。料理教室の受講者さん達は、私が一生懸命な姿を真剣に見てくれました。また、沢山の質問にも可能な限り応えることが出来て、自分の自信にもつながりました。
2.芸術、人に語れる趣味
これは本当に役に立ちます!
- 裁縫:子どものズボンの穴くらい縫いましょう。バッグくらい作る技術があればクラフトセールに出品する何かも作れますよ!
- 楽器:人前でさらりと演奏できれば、評価は爆上がりです(笑)私は音楽科を卒業したので、演奏で語学力不足をカバーしています。認知度は少しずつ上がってきているのが嬉しいところです。
- 工作:何かを作ることは、良い気分転換にもなりますよね。私は、こんな物を作りました。

木製の洗濯ばさみに、日本から買ってきた貴重な千代紙を貼って、光沢処理をしてみました。子どものおもちゃにするには少し勿体なかったんですよね。
クリップで挟んでいるのは、子どもが食べたお菓子の外箱。とにかく「日々の生活からゴミを減らす=もったいないアート」も実践しています。
3.DIY
何でも業者に頼んでいたら、我が家の経済は破綻します!

というよりも、みんな自分で家を直しています。ペンキ塗りなんて、初歩の初歩です!
このドアは、最初エメラルドグリーンでした。でも、周辺の家同様”白”が素敵だったので、自分たちでペンキを塗ってみました。楽しかったですよ。
4.日本文化、作法
現在、私は地域の日系センターでボランティアとして日本語クラス(上級者クラス)を受け持っています。
このクラスに来られる人は、とても日本文化について詳しいので、話していて本当に楽しいです。前回は日本の盆栽や伝統的な庭造りについて話をしました。また、書道の経験がある人もいたので、絵手紙も紹介しました。他の回では、着物のデザインや、京都の舞妓さん芸子さんについて(本を読みながら)お話をしました。
日本の文化について深く知っている必要は無いと思いますが、幅広い興味があると、必ず役に立つと思います。
語学以外に必要だった物以外のもの・まとめ
海外生活において、語学力はあって困るものではありません。でも今回は、それ以外に必要だったと感じたものをご紹介しました。
海外移住を検討されている場合、仕事と語学さえ何とかなれば生活できると考えている人も多いと思いますが、実際は、それ以外のスキルの方が重要だったりします。
何をやっても日本ほど上手くいかない日々。落ち込むことも多いかもしれません。それはあなたの責任では無いのです。でも、そこから気持ちを切り替えて浮上しないといけないのはあなた自身です!
男は度胸!女は愛嬌! 負けないで!!
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