みなさんは「スラッシュリーディング」という読解法を知っていますか?
スラッシュリーディングとは、英文を読む際に、意味が通じる単位ごとに区切って読む方法のことです。この方法は、話す語順の違う英文を短時間で理解する方法であり、読む際の1つのまとまりとも言えます。
ちなみに区切る場所に大きなきまりは無さそうですが、RareJob English Labさんのまとめによると、主にこれらの場所がポイントとなるようです。
・前置詞の前
・動名詞の前
・不定詞の前
・過去分詞の前
・接続詞や疑問詞節の前
・関係詞の前
・カンマ(,)、セミコロン(;)、コロン(:)、ダッシュ(―)の後
・長い主語の後(述語動詞の前)
・長い目的語や補語の前
RareJob English Lab ~ 「スラッシュリーディング」で読解&リスニングのスピードアップ! より
今回は、スラッシュリーディングで実際の文章がどのように読みやすくなるのか見てみましょう。
スラッシュリーディングで読む「アリとキリギリス」
イソップ寓話:「アリとキリギリス」(Aesop’s Fables by Aesop ~ “THE ANT AND THE GRASSHOPPER”)
これは、かの有名なイソップ寓話の中でも特に有名な「アリとキリギリス」の冒頭部分です。このように著作権の切れた作品は、こちら(Lit2Go)から入手することが出来ます。
THE ANTS were spending a fine winter’s day drying grain collected in the summertime. A Grasshopper, perishing with famine, passed by and earnestly begged for a little food. The Ants inquired of him, “Why did you not treasure up food during the summer?’ He replied, “I had not leisure enough. I passed the days in singing.” They then said in derision: “If you were foolish enough to sing all the summer, you must dance supperless to bed in the winter.”
Aesop’s Fables by Aesop ~ “THE ANT AND THE GRASSHOPPER”
興味が無ければ、これらの文章は「柄」にしか見えません。(笑)
Step1:1文ごとに分けてみる
でも、まず視覚的に一文ずつ間隔を取ってみるとこうなります。
この時点でだいぶ読みやすさを感じませんでしょうか?学校の授業・テストで出てくる1文和訳の形です。
Step2:スラッシュを入れてみる
さらに私の必要性を感じるポイントに赤いスラッシュを入れてみました。それがこちら。
最初の黄色いマーカーは、特にスラッシュを入れる際に、迷った単語です。そこで、あえて印を付けておきました。
Step3:単語の意味を確認
ここでは、単語の意味はいつ調べても良いし、個人のレベルによると思います。
Step4:全体の意味(私個人の回答ですので、ご自身の判断でお願いします。)
アリは良いお天気の冬の日を過ごしていた。夏に集めた穀物を乾かしながら。
お腹がすいて死にかけのキリギリスが、通りかかって少しの食べ物を懇願した。
アリは彼に尋ねた。「なぜ食べ物を大切にしなかったんだい?」
彼ら(アリ)はそれからあざ笑って言った。「もしキミが夏の間中歌えるくらい愚か者なら、冬の間中踊り明かさなければならない」と。
*1枚目の最後のスラッシュは入れ間違えた気がします。
ある冬の日、蟻が夏に集めた穀物を乾かしていた。そこに飢えに苦しむキリギリスが通りかかり、少しでいいから食べさせてくれとせがんだ。蟻たちは「なぜ夏の間、食べ物を大切にしなかったのですか」と尋ねると、彼は「暇がなかったのです。歌って過ごしました」と答えました。すると蟻たちは嘲笑して言った。「夏の間ずっと歌うほど愚かなら、冬には夕食抜きで踊って寝るに違いない」。
DeepLの日本語訳ならこうなります。
どうでしょう、スラッシュを入れることで、少し読みやすくなった気がしませんか?
まとめ
今回、ご紹介したいのがこちら。「Lit2Go」というサイトでした。
ここではテキストだけで無く、さらに読み上げ音声もつけて紹介してくれています。さらに、その音声は、速度の調節も可能となっています。シャドーイング・多読多聴を目指す人にもぴったりの無料サイトなので、是非スラッシュリーディングの練習にご活用下さい。
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