何か、もっと効率のいい復習法とかノートの取り方ってないのかなぁ~
そんな人にオススメのノート術をご紹介します!
・教育学部卒、公立学校勤務10年以上
・カナダ在住、現地校に通う2人の子どもの学習を研究
・英語と日本語の学習法を研究し発信中
・新しいノートの取り方を知りたい
・記憶、全体把握が出来るノートの記録法を知りたい
・持ち込み可!のテストに備えたい
・子どもに役立つノートの取り方を教えてあげたい
ノートの取り方は1つではありません。
そして、世界には、そうした悩みを持つ学生に向けて、本気でノート術を研究している人たちがいます。
今回私は、効率よくノートをとる方法の中からボクシング法をご紹介します。
文部科学省調査による「子ども達の望む板書(中学生への調査から)」
残念ながら、先生の行う板書は完璧ではありません。
まずここに、文部科学省が中学生に調査した、板書に関する要望があります。
文部科学省 CLARINETへようこそ 板書
- 続け字、大きさ …読みやすい字で書いてほしい。
- 位置 …黒板の下や両わきに書かないでほしい。
- 色 …色チョークを使ってほしい。色チョークを何色も使いすぎないでほしい。
- 濃さ …字を濃く書いてほしい。
- 消し方 …書いてもすぐ消さないでほしい。
- まとめ方 …要点だけ書いてほしい。番号・記号・箇条書きで整理してほしい。
- 順序 …初めから順に書いてほしい。
- 速さ …ゆっくり書いてほしい。ノートする時間をとってほしい。
大人の人は、自身の学生時代を思い出してください。
6桁収入ブロガーのように洗練された書き方をされていましたか?
特に、5~8は私にもちょっと耳の痛い話です。
このアンケートは中学生のものですが、大人の会議や思考整理にも共通する話だと思います。
しかし…板書は、そんなにも不完全だったのでしょうか。
何のためのノート(メモ)か
ノートの役割
まず、学校で書いているノートにはいろいろな役割があります。
1.授業の記録
2.出席確認
3.記録の仕方の練習
小学生
低学年の子ども達なら、ノート作りどころか文字を書くのも大変です。
そしてノートを書く意味も分かりません。
さらに何を記録して良いのかも分かりません。→だから先生が丁寧にまとめた板書を写し取る。
つまり、もともと書き取ることを意識した板書だったのです。
中学生
では、なぜ中学生からあのような要望が出されたのでしょうか。
一番の大きな違いは、教科指導が専門教員になったことです。
まず、授業の難易度はグッと上がります。
次に、授業スタイルが講義中心型に変わります。
そして、先生は板書に不慣れです。
さらに、中学生になったからと言って、誰も「ノート法(思考の整理法、効率化)」に関して教えてくれません。
だから、あのような要望になったのです。
ノート記録の目的とは・・・?
ところで、みなさんは何のためにノートをとっているのですか?
勉強のためにきまってるじゃないか!
そう思うかも知れません。
では、勉強とは何でしょう。
そんなの、良い大学に入るためだよ!
今勉強しておかないと、後で後悔するんだからね!!
自分の将来のためだ!しっかりがんばりな~
こんなふうに言われて
「よしそうか。。。がんばるか」となる子がどれほどいるでしょうか?
勉強の目的は「豊かな思考力を身につける作業」
東京大学名誉教授であり、教育学者の汐見稔幸先生はあるインタビューの中でこう答えています。
「なぜ勉強するのか」という問いに、「好奇心や思考力、表現力を伸ばすため」と答えています。
これからは「教えたことをどのくらい覚えているか」ということを学力の目安とするよりは、「与えられたテーマをどう解決していくか」という思考力や、「考えたことをどう伝えるか」というコミュニケーション力や表現力を学力として考えたほうがよい、としたうえで、「豊かな思考力を身につけるには“思考する練習”が必要」とのこと。
こどもまなび☆ラボ 東京大学名誉教授はこう答える! 子どもに「どうして勉強しないといけないの?」と聞かれたら
ノートを記録することの目的とは
勉強が
「好奇心や思考力、表現力を伸ばすための練習」であるならば、
ノートは
「思考の過程を記録する物」である。
ではないかと思います。
子ども達のノート(勉強、授業)へ思い
もう一度、冒頭の板書に関する要望から、生徒達の思いを想像してみました。
書いてもすぐ消さないでほしい。→しっかり記録したいんだ!
要点だけ書いてほしい。番号・記号・箇条書きで整理してほしい。→ノートに記録したいんだ!
初めから順に書いてほしい。→この分を正確に順番に覚えたいんだ!
ゆっくり書いてほしい。ノートする時間をとってほしい。→記録・ノートをとらせてくれ!
あらためて見ると、中学生の子ども達が必死に勉強しようとしていることが分かります。
でも、授業のノートの取り方があまりにも小学校スタイルだったので中高スタイルとは合わなのです。
ということは…
つまり年齢にあわせた効率的なノート作りが必要だったのです。
確かに!
先生によっては、「板書の記録を提出」を評価の1つとする先生もいます。その際は、作戦を変える必要がありますが、そうでなければ、自由にノートはとっていいはずなんです。
ボクシング法は、”Box”からくるBoxing
以前、効率的なノート法として、コーネル式ノートとアウトライン(ノート)法を紹介しました。
今回は、ボクシング法です。
ボクシング法とは
ボクシング法とは、下のように枠(ボックス)の中に必要な情報を書き込んで整理して学習する方法です。
まるでメモ帳アプリやGoogle Keepのようだと思いませんか?
ボクシング法の利点を「ChatGPT」に聞いてみた
ボクシング法の利点を調べるにあたり、まず「ChatGPT」に聞いてみました。
ボクシングノート法は、情報整理やアイデアの整理、タスク管理に役立つ方法の一つです。この方法は、ボクシングのリングを模したノートを使用し、異なる項目を分割することで、整理された方法で情報を管理することができます。
以下に、ボクシングノート法の利点をいくつか挙げます。
1.情報整理に役立つ ボクシングノート法は、大量の情報を整理するのに役立ちます。ノートのページを分割することで、関連する情報をグループ化することができ、スムーズにアクセスすることができます。
2.タスク管理に役立つ ボクシングノート法は、タスク管理にも役立ちます。ノートを使用して、優先順位の高いタスクや期限のあるタスクを簡単に識別できます。
3.創造的なアイデアの整理に役立つ ボクシングノート法は、創造的なアイデアの整理にも役立ちます。ノートの中で、アイデアをグループ化したり、関連するアイデアを繋げたりすることができます。この方法により、アイデアの共通点を発見し、新しいアイデアを生み出すことができます。
4.視覚的で効果的 ボクシングノート法は、視覚的なアプローチで情報を整理するため、情報を記憶しやすくなります。ボクシングノート法を使用することで、脳は視覚的な情報を優先して処理し、情報をより効果的に記憶することができます。
5.柔軟性が高い ボクシングノート法は、自分の好みに合わせてカスタマイズすることができます。ページを分割する方法や、分割された項目を使用する方法を自分で決定することができます。
以上が、ボクシングノート法の利点です。この方法を使用することで、情報整理やタスク管理が効率的になり、創造的なアイデアを生み出すことができます。
ChatGPTの意見
「ChatGPT」が教えてくれたボクシング法の利点のまとめ
先ほどの「ChatGPT」が教えてくれたボクシング法の利点のまとめてみました。
- 情報整理に役立つ
- タスク管理に役立つ
- 創造的なアイデアの整理に役立つ
- 視覚的で効果的
- 柔軟性が高い
そこに、先述の東京大学名誉教授であり、教育学者の汐見稔幸先生の話を再度掲載します。
「なぜ勉強するのか」という問いに、「好奇心や思考力、表現力を伸ばすため」と答えています。
これからは「教えたことをどのくらい覚えているか」ということを学力の目安とするよりは、「与えられたテーマをどう解決していくか」という思考力や、「考えたことをどう伝えるか」というコミュニケーション力や表現力を学力として考えたほうがよい、としたうえで、「豊かな思考力を身につけるには“思考する練習”が必要」とのこと。
こどもまなび☆ラボ 東京大学名誉教授はこう答える! 子どもに「どうして勉強しないといけないの?」と聞かれたら
この2つを並べると、1つの形が見えてくるような気がします。
【効率ノート改善】授業を主体的に記録するノート術・まとめ
最後に、大事な点を短くまとめてみました。
・ノートは、「思考の過程を記録する物」で、いろんな種類があることを知る。
・ボクシング法は、情報やアイデアの一括整理、タスク管理等に有効。
そして効率的ノート術・ボクシング法と教育学者汐見稔幸先生の話からわかったこと。
1.学年が上がるにつれて広範囲・複雑になる学習分野は、効率的に整理しなければ処理しきれない。
2.日々の学習スケジュールを管理するのは自分しかいない。
3.創造的なアイデアの創出は一つの挑戦。さらに、それを相手にわかりやすく伝えることは思考を整理して話す上で役立つ。
4.本質を変えずに、違った言い方にすることは、表現方法を広げる事に役に立つ。
5.Google Keepでも分かるように、ボクシング法は一目で情報を見分けることが可能。
6.情報を一覧化することは、新たな意見を自分の思考に追加しやすく、柔軟に他人の意見に対応できる。
ノートの取り方は、授業や勉強という大きな課題に挑戦する上で必要な作戦の一つであることを忘れないでください!
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