この記事は、読書感想文の書き方に迷った人に向けて書いています。
読書感想文って本当にやっかいな課題ですよね。塾で定期的に扱ってくれるような内容でもないし。
どうすればいいんだろうと思ったことはないですか?
私も昔はそう思っていました。
でも、電子書籍を出版する中でいろいろな文章を読んでいて気が付いたのが、「どんな文章にも型がある」ということです。そこで、読書感想文の型を調べてみました。
読書感想文の型になれるまでは、いきなり原稿用紙に書く必要はありません。
ポイントは、
面倒でも、まずは書きたいことを集めるところから始める。
ここから始めてみましょう。
一度に全部考えなくて大丈夫です。
まずは、感想文を書くときに役立つ「本の基本情報」を書きましょう。
メモ1:本の基本情報を集める

本は目の前にあるのに、情報をかき集めるなんて必要ないでしょ?
私もそう思っていました。
でも、子どもにとって本の基本情報は最も書きやすく、一番最初に簡単に超えられるハードルなのです。
だから、必ずやってみてください。(そして、できたら褒めてあげましょう)
本の基本情報を書く
まずは、本の基本となる情報を下書きメモとして書き出します。
本の題名:_________
作者:__________
この本を選んだ理由:__________
ここでは、選んだ理由が「これなら読めそうだなと思ったから」や「お母さんに勧められたから」でも大丈夫です。
本の中で「気になったところ」を1つ選ぼう
次は、本の中で気になったところを選びます。
桃太郎なら、鬼と戦う場面かもしれませんし、犬、猿、キジと出会う場面かもしれません。
長いお話の中でも「この場面!」というところを抜き出しましょう。
「気になった部分」とは
この「気になった部分」は、子どもにとって実は最初で最大の壁とも言えるかもしれません。
なぜなら、子どもは何が気になったのかわからないのです。
「気になったところ」とは、読んでいて、
「どうして?」
「おもしろい!」
「かわいそう」
「腹が立つ」
「自分だったらどうするかな」
「この人の気持ちが分かる」
などと思ったところです。
感想文を書くときは、このような中から1つだけ選びましょう。
どんな場面でも大丈夫です。
よく分からなかったところや、主人公の行動に納得できなかったところでも、読書感想文の材料になりますよ。

子どもは、思いのほか「自分の思いの言語化」ができません。
だから、「どう思った?」と聞いても答えられないことは特別なことではないと思っていたほうが安心です。
子どもの言語化をサポートするには
どう思ったのか訪ねても答えられない時は、どうすればいいのでしょう
そこで、親がするべきなのは「感想を聞く」ことではなく、子どもが場面を思い出し、そこから少しずつ言葉を出せるようにすることだと思います。
親がする質問は「感想」ではなく、◯◯
例えば、子どもに、

「この本を読んで、どう思った?」
と聞いて、

別に
となったとします。
ここで、答えられなかったからといって

「本当に何も思わなかったの?」
と聞くのは逆効果だと思っています。
まずは、考える対象を小さくするところから始めましょう。
私は次の順番が使いやすいと思います。
① どの場面?
② そのとき、何が起きた?(誰が、何をした等)
③ 登場人物は?
④ そのときの顔や様子、何を言った?
⑤ 自分がそこにいたらどうする?
ここでのポイントは、親は登場人物の人間関係や場面を理解するために実際読んだ子どもから教えてほしいという立場から質問することです。
まずは、「どこが一番よかった?」ではなく「どの場面を覚えているか?」という点を中心に引き出してみましょう。
簡単! 読書感想文の山場を表す言葉リスト

どんな場面を覚えてる?
と、聞いて答えられるなら、これからも楽に進んでいくでしょう。
でも、もしも子どもが答えにくそうにしていたら、こういう聞き方はどうでしょうか?
おもしろかった場面は?
びっくりした場面は?
悲しかった場面は?
うれしかった場面は?
腹が立った場面は?
怖かった場面は?
「どうして?」と思った場面は?
「自分だったら」と考えた場面は?
主人公の気持ちがわかった場面は?(わからなかった場面は?)
こういう聞き方をするなら、「感想を考えて」というような、子どもにとって曖昧な指示になりませんよ。
メモ2:その場面で、何が起こった?
ここではあらすじを書く練習をします。
そこで大人はどんな質問ができるのでしょうか?
大人ができる質問例:「誰が、何をした」
選んだ場面では、誰が、何をしたの?
このような質問をしたとします。
ここでもスラスラ答えられないかもしれません。なぜなら、こういう情報が大切だと理解できていなかったり、そもそも気持ちが書く方向に向いていないかもしれないからです。
3つに分ける
① 誰が?
__________
② 何をした?
__________
③ その結果、どうなった?
__________
ここでは、本の全体を説明するのではなく、まずは自分が決めた部分にかかわる場面だけに話をしぼりましょう。
メモ3:何でその場面?
ここからようやく、感想を聞き出します。
大人ができる質問例:なぜその場面を選んだの?
なぜその場面を選んだの?
こう聞いても、「えー、別に〜」「何となく」と返ってくるかもしれません。
理由がないなら、理由を説明できる場面にすることもできます。
でも、「自分ならそうする?」や「友達がそんなことになってたら助ける?」など、主人公の立場をいろいろ変えて質問してみましょう。
主人公が自分、友達、たまたま通りかかったときに見た情景
書き方例
その場面を選んだ理由は、次のように紹介することができます。
私は____と思いました。
私は____と感じました。
私は____に驚きました。
私は____が気になりました。
私は____に納得できませんでした。
このようにまずはズバッと言い切ることで、「なぜなら〜」とつなげることができるからです。もうそれだけで最初の3行くらいは埋まりますよね。
親が選べる質問例
A.自分だったら、どうする?
私だったら____すると思います。
B.自分にも似た経験がある?
私にも____という経験があります。
C.主人公と自分は、どこが似ている?
私と主人公は____というところが似ています。
D.主人公と自分は、どこが違う?
私だったら____しますが、主人公は____しました。
E.なぜ、その人はそうしたと思う?
主人公が____したのは、____だったからだと思います。
メモ4:感想を詳しく書くコツ
ここが読書感想文をより詳しく書く部分です。
なぜなら子どもは簡単に「おもしろかった」だけで終わってしまうからです。では、どうすればいいのでしょう?
1.自分の経験と比べてみる
ここは必須ではありませんが、同じような経験があれば、それを紹介することで文章の表現力はグンと高まります。
似た経験がなくても大丈夫です。「自分だったらどうする?」と考えるだけでも、立派な文章になりますよ
書き方例
私も____したことがあります。
そのとき私は____と思いました。
本の____とは____というところが違いました。
これらを書くことで、単なる「本の感想」から自分自身について考えた深みのある文章になります。
2.本を読む前と、読んだあとで何か変わった?
本から何を学んだのかを言語化することも、大変難しい作業だと思います。
でも、大人が質問方法を少し工夫すると、子どもは答えやすくなるかもしれません。
3つから選ぶ
□ 考えが変わった
□ 少し変わった
□ あまり変わらなかった
変わった場合
読む前は____と思っていました。
でも、読んだあとでは____と思いました。
変わらなかった場合
読む前から____と思っていました。
この本を読んで、その考えが____と思いました。
これなら「立派な学び」を無理に作る必要がありません。
メモを並べて、読書感想文を完成させよう
ここで初めて作文の設計図を見せます
これまで答えたものを、次の順番に並べます。
これなら簡単!読書感想文の設計図
① 本を選んだ理由
↓
② 本の中で選んだ場面
↓
③ その場面で起こったこと
↓
④ 自分がどう思ったか
↓
⑤ なぜそう思ったか
↓
⑥ 自分の経験・自分だったらどうするか
↓
⑦ 本を読んで考えたこと
これが今回の記事の「構成」です。
この構成のポイントは、「自分だったらどうするか」を書くところにあります。主人公の気持ちを想像しながら考えることで、表現力豊かな読書感想文になるはずです。
答えを文章につなげよう
ここでは、実際の文章にします。
例えば、このように書くことができるかもしれません。
・私が『○○』を選んだのは、表紙に描かれた動物が気になったからです。
・特に主人公が友達に謝る場面です。主人公は____しました。
・私は、この場面を読んで____と思いました。なぜなら____だからです。
・私にも____という経験があります。そのとき私は____と思いました。
・この本を読んで、私は____について考えました。
と、穴埋め式の完成テンプレートを出します。
文字数が足りないとき1:「どうして?」を増やそう
ここも実用性が高いです。
「400字必要なのに、200字しか書けない」
そんなときは、本のあらすじを増やす前に、次の質問に答えてみましょう。
追加質問
- なぜそう思った?
- その人はなぜそうした?
- 自分だったらどうする?
- 自分にも似た経験がある?
- そのとき自分はどうした?
- 本を読む前と考えが変わった?
- 友達にこの本をすすめるなら、どこをすすめる?
「文字数を増やす」=「同じことを繰り返す」ではありません。
考える質問を増やすことで、文章を増やします。
文字数が足りないとき2:「引用」を加える
主人公の言葉や重要な説明部分は、引用することも可能です。
引用するときは、本文を正確に抜き出しましょう。
そして、必ずその引用部分のどこが大事なのかを続けて書くようにしましょう。
最後に必ず全体を見返すようにしよう
最後は、必ず見返す(推敲)するようにしましょう。
読書感想文、見直しチェックリスト
□ 本のあらすじだけになっていない
□ 自分がどう思ったかを書いた
□ 「なぜそう思ったか」も書いた
□ 自分の経験や考えを書いた
□ 本を読んで考えたことを書いた
文章
□ 「です・ます」などの文末がバラバラになっていない
□ 同じ言葉を何度も使っていない
□ 誤字・脱字がない
□ 原稿用紙のマス目を確認した
最後に
読書感想文は、最初から上手な文章を書く必要は無いと思います。
まず読書感想文にも構成があることを知り、「考えるための質問を順番に用意する」ところから始めてみてください。
もしも、印刷可能なシートなどがほしいなどの要望があれば、コメントを下さい!



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